こんにちは「ブラック企業被害者の会」講師の川尻浩作です。
「辞表ってどうやって書くの?」
「そもそも退職届って書かなきゃダメなの?」
そう思っている人も多いのではないのでしょうか?5度の転職経験がある僕川尻が、後腐れなくスムーズに会社を退職する方法を解説します。
「早くテンプレちょうだい」という方は退職願・退職届テンプレートへどうぞ。
退職願、退職届 、辞表の違いって何?
あなたは退職願い、退職届け、辞表の違いを知っていますか?
(僕は正直知りませんでした笑)
実は、似ているようでそれぞれ意味が少し違うんです。間違って会社に提出してしまうと退職できないかもですよ…
退職願(ねがい)とは?
退職願とは文字通り、会社に「退職させてくれませんか?」とお願いになるんです。会社側が「退職してもいいですよ」と承諾してくれれば成立となります。
なので、退職願を提出したから退職決定とはならないんです。一応、会社が承諾する前なら撤回できるのも退職願の特徴ですが、100%撤回できるとは限らないので安易な気持ちで提出するのはNG。
退職届(とどけ)とは?
退職届とは「〇月〇日で会社を辞めます」と申し出ること。退職願よりも強い意思表示になり、一度提出すると撤回はできません。
辞表とは?
辞表とは会社役員や公務員が辞めるときの退職届のようなものです。会社に雇われている従業員は退職届、退職願になります。
結局、退職届、退職願、辞表どれを書けばいいの?
- 普通の会社員(正社員、契約社員)、パート、アルバイトなら退職願か退職届
- 会社役員、公務員なら辞表
最初は退職願、退職が決まったら退職届
基本的には、退職願で「退職したいんですが…」と希望を伝え、会社が承諾したら「正式に〇月〇日で会社を辞めます」と退職届という流れです。
しかし、ほとんどの企業は退職願と退職届を同じ扱いにしているので、退職願があれば十分辞めることができます。
「いきなり退職届じゃダメなの?」と思いますが、退職届はあなたの意思を一方的に伝えるものです。世間一般では失礼に当たるとされているので、最初は退職願にしましょうね。役員や公務員なら初めから辞表を提出します。
退職願を受理してもらえなければ
普通の企業なら退職願や退職届で辞めれます…普通なら…ただし、ブラック企業は普通はありませんよね。理不尽な理由をつけて従業員を縛りつけ、辞めることを許さない会社も存在しますよね。
僕が勤務していたブラック企業では「辞めたらお前は不幸になるぞ、試しに占い師に相談してみろ」と言われました…↓
しかし、諦めることはありません。あなたは法律で守られています。退職願の提出前に簡単な法律の知識を身に付けておくと安心ですよ↓
退職願・退職届・辞表を書く意味
「退職願、退職届、辞表の違いはわかったけど、口頭で伝えればいいんじゃないの?」
実はその通りなんです!
会社を辞めるのに「退職届を提出しなければならない」なんて決まりはないのです。会社の就業規則に明記されていれば従わなければなりませんが…
「じゃあ、なんで退職届出すの?」というと、それは会社のためなんです。あなたが口約束で辞めた後に「不当解雇だ!」と言ってこないように、訴えられるリスクを未然に防いでるんですね。
なので基本的にはあなたにはメリットがありませんが、正式に退職の意志を伝えるという意味と後から「そんなの知らない」と言われないように退職届は必ず手渡ししましょう。僕は念のためコピーして保管してましたよ。
会社都合の場合、退職願・退職届は絶対に出しちゃダメ!
クビやリストラなどで退職しなければならない会社都合なら退職届は絶対に提出してはいけません!
なぜなら、退職願や退職届は「私は辞めます」という意味。つまり、退職届を書いてしまうと会社都合ではなく、自己都合による退職になってしまうからです。
もしも、あなたが不当解雇で訴えたとしても「自分で辞めるって退職届に書いてあるじゃん」とは会社が逃げるためのものなのです。
実際に僕がリストラされたブラック企業でも退職届を書くように執拗に迫られましたが、僕は一切拒否しました。おかげで失業保険はすぐに受け取ることができたし、履歴書にも傷がつかずに済みましたよ。↓
だから、あなたも会社都合の退職なら絶対に退職届は書いちゃいけませんよ!
退職願・退職届・辞表を出すタイミング
退職願や退職届、辞表を出すタイミングは1~2ヶ月前がベストです。就業規則の退職の項目に「15日前」と記載されていてもビジネスマナーとして遅くとも1ヶ月前までに出しましょう。就業規則に「2か月前」とか「3ヶ月前」と書いてあれば、それに従ってください。
一般的には、直属の上司に退職願を出せば人事権がある人間まで話が通り、会社側の承認待ちになります。退職が認められ「退職届を出してくれ」と言われたら提出して、会社とはサヨナラできます。
僕が勤めていたブラック企業では、直属の上司で話がストップしていて「退職の話どうなってんだよ!」ってこともあったので確認は忘れずに。
退職願・退職届の書き方
退職願、退職届は手書きが一般的です。「手書きなんて面倒くせーよ」という方は退職願・退職届テンプレートへどうぞ。
退職願・退職届で準備するもの
退職願・退職届には用紙、ペン、封筒、ハンコが必要です。特に決まりは無いので一般的に使われるものを紹介します。
用紙
まずは紙が必要ですね。退職願、退職届の用紙は、白いA4かB5サイズで罫線はあっても無くてもOKですが、縦書き用を準備してください。
ペン
紙の次はペンです。黒色のボールペンか万年筆を準備してください。間違っても「こすると消えるボールペン」はダメですよ。
封筒
封筒もお忘れなく。白色の中身が透けない2重封筒を準備します。郵便番号の枠があるのはNG。僕の場合は中身がスケスケの薄~い茶封筒に入れて提出しちゃいましたが、茶封筒もNG。
ハンコ
認印を準備してください。無くても問題ありませんが、捺印した方が「正式な書類なんだぞー!」とアピールできます。朱肉がいらないスタンプハンコはダメですよ。
退職願・退職届の例文
さっそく書いてみる前に見本をご覧ください。
- 「退職願」「退職届」と明記
- 「私事、」もしくは「私儀、」と明記(、を忘れずに)
- 退職願、退職届の本文
- 提出する日付と所属部署名、氏名を書く
- 退職する会社の正式名称と代表者名を書く
- 認印または三文判(朱肉いらずのシャチハタはNG)
本文の日付は退職希望日を。自己都合の退社なら「一身上の都合により」でOKです。
退職願と退職届の違いは赤線の部分だけですよ。手書きで書くにしてもそんなに手間のかかる作業ではありませんね。
封筒の書き方
退職願や退職届を出すときは、書いた用紙をそのまま渡しちゃダメですよ。封筒に入れましょうね。
封筒の表には「退職願」「退職届」と書き、裏側にあなたの部署名や名前を書きます。封をする必要はないですが封筒のフラップ(フタ)は折り曲げてください。最初からのり付きの封筒なら封して「〆」を書きましょう。
原則手渡しですが、会社側から「郵便で送って」と言われた場合は、さらに一回り大きい封筒に入れて切手を貼って送ってください。
退職届・退職願テンプレート無料ダウンロード
退職願、退職届は一般的には手書きが基本です。しかし、今どき履歴書もパソコンでOKの時代です。あなたの会社が「退職願や退職届がパソコンでもいいよ」ってならテンプレートをサクッとダウンロードしちゃいましょう。
ワード DOCX形式でテンプレートをダウンロードできます。赤文字部分を修正してお使いくださいね!
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僕が勤務していたブラック企業では、心身ともに疲れきって社長に「辞めたい」と申し出る従業員がたくさんいました。
しかし、社長は「こいつはまだ利用価値がある」と思う従業員には罵詈雑言を浴びせかけ辞めることを許しませんでした。
引き止められた従業員の最大のミスは口頭で退職希望を伝えたこと。本気で辞めたいなら、本気で意思表示しなければならないのです。
退職願や退職届であなたの揺るぎない退職の意志を伝え、ブラック企業からキッパリ抜け出しましょう。