【ニュース】ブラック企業基金が発足、世間への影響は

ブラック企業を脱出したいと旅に出る青年

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こんにちは!ブラック企業からの転職を支援している、転職アドバイザーの鮫島です。

今回は、「ブラック企業基金」が立ち上げられたことを受け、ブラック企業基金とは何かを、みなさんにわかりやすく説明していきます。

ブラック企業基金とは何か?

ブラック企業基金は、2016年8月7日に立ち上げらた。
ブラック企業を訴える場合、裁判費用を無利子で貸し付けを行うもの。

名称は「ブラック企業と闘う望(のぞみ)基金」

ブラック企業基金はどう使えるのか?

ブラック企業基金はどのように使うべきか、毎日新聞によると下記の通りだ。

同労組やNPO労働相談センターに相談を寄せた人が裁判や労働審判でトラブル解決を目指す際、弁護費用や訴訟費用などを援助する。1件あたりの貸付額は無利子で50万円を上限とし、解決した場合は返済する。企業から賠償金を得られなかった場合、返済を免除することもある。

「ブラック企業を訴えるときの、弁護士費用や訴訟費用について無利子でお金を貸してくれる(上限50万円)」
ということだ。

「企業から賠償金が得られなかった時は、返済を免除することもある」とのこと。

ブラック企業基金利用の詳しい基準、規定については、調査を続け追って報告する。

誰が何の目的で立ち上げたのか?

ブラック企業基金は、ワタミで働き、過労自殺をした女性の「ご両親」が立ち上げた。

 ワタミから支払われた賠償金の一部を、
「ブラック企業被害者の支援に使いたい」
「ブラック企業へ入社した娘の自殺を無駄にしたくない」

という思いで、ブラック企業基金を作ったとのこと。

ワタミの過労自殺のニュースについておさらい

2008年6月、森美菜さん(26歳)は、
ブラック企業として名高い大手居酒屋チェーン、ワタミへ入社後、過労自殺をした。

娘を過労自殺で亡くしたご両親は、ワタミを相手取り訴訟を起こし、2015年12月に、東京地裁で和解が成立した。

ワタミを相手取った訴訟の結果

ワタミは、美菜さんの自殺について責任を認め、謝罪。そして、賠償金を支払い和解が成立。ブラック企業として有名な「あのワタミ」が、再発防止の措置を行うとした。

ワタミと闘った両親が得たもの

賠償金は1億3000万円。

一人の人間の命が関わっているため、この金額が多いのか少ないのか、難しい議論になるが、ここで「従業員の自殺について企業にも責任がある」と認め、これほどの金額を支払った事例としては、大きな意味を持つ。

金額の話を差し置いても、大きな成果なのではないかと考えられる。少なくとも、この訴訟が「ブラック企業問題」に一石を投じたという事実には間違いないだろう。

今後、自殺にまで追い込むような働かせ方への「抑止力」にはなりうる。

菜美さんのご両親も、同じようにブラック企業で苦しんでいる人を一人でも救いたいという思いがあったという。

ブラック企業の労働を苦に自殺を選択する心理

ブラック企業で働き、酷使されていた人の中でも、自ら命を絶つ人とはどんな心理であったのか。

あなたには想像がつくだろうか?

それは単に、「精神的に弱いから」ではない。

追い詰められた時、周りへ頼れずに、自分を責めながらも、自殺を選ぶ人が少なくない。

毎年3万人以上の人が自死で亡くなっているという、日本人の自殺者数の多さを見てもわかることだ。

逃げ道を作れずに、明日への希望を抱く余力すら無い状態では、死は唯一の希望に思えるものだ。

「仕事を辞めてしまえばいいじゃないか?」

そう考えられる時は、心にまだ余裕がある状態なのだ。

しかし、過酷な労働を続け、思考力も弱ってきたところに、転職をする気力を持てるだろうか。

ブラック企業が「死」に追い詰める経緯

「もう、頑張れない・・・」

ブラック企業で働いていると、そんな瞬間がやってくるのだ。

それは日に日に大きくなり、やがて自分を死へ追い詰める。死への羨望すら抱き始める。

  1. 転職しても、また同じことになる・・・
  2. こんな短い期間で転職するなんて、情けない・・・
  3. お世話になった上司へ、「退職する」なんて言えない・・・

そんな、周囲からの視線を恐れている人にとって、すがれるものが無かったら、死が最も楽になる道に見えてしまうのは、致し方のないことではないだろうか?

労働組合と繋がっていれば自殺防げたかも?

ワタミでの過酷な労働の末、26歳という若さで命を絶った菜美さん。

きっと一人で悩み、苦しんでいたことだろう。

ご両親は、「労働組合と繋がっていれば、娘は死なずに済んだかもしれない」と悔やんでいた。

ユニオンとかいう個人で入れる労働組合ってどうなの?

自分が勤めている企業に労働組合がある場合、そこに入ることが最も手っ取り早く「企業側と対等に」交渉ができる手段なのだが、
皆それが出来るのなら、ブラック企業もそう多く存在しないだろう。

中には、企業労組は存在するが、シガラミが煩わしく、かえって負担になるから加入しないというケースもあるぐらいだ。

そんなシガラミを避けたい人や、そもそも自分の所属する企業に労働組合なるものが存在しないという人は、個人でも入れる合同労組へ加入してはどうだろうか?

ユニオンは、労働者が企業側と対等に交渉するために、個人で加盟できる「保険」のようなもの。自動車保険や、入院保険などをイメージするとわかりやすいだろう。

ユニオンは、ほとんどの各都道府県に設置されてる。

ユニオンと一言で言っても、いくつかの系列がある。

大きく分けると連合系、全労連系、全労協系の3つに分類される。

日本最大級の規模を持つユニオンは「日本労働組合総連合会」である。

日本労働組合総連合会http://www.jtuc-rengo.or.jp/

個人で加盟できる労組、通称ユニオンについて、詳しくは追って記事を作成する。
今後の記事更新をお待ち頂きたい。

まとめ

ここまで、「ブラック企業の被害者」を支援する「ブラック企業基金」について、ニュースの内容を元に説明してまいりました。

ブラック企業で働く若者が、なぜ死を選ぶのか・・・
私鮫島も、昔勤めていたブラック企業で、同僚を同じように失ったことがあるので、とても身近で気になる話題でした。

このワタミ過労自殺の一件以降、ブラック企業問題に一つの大きな流れができたことは確かです。

これからも、この「ブラック企業基金」については調査を続け、
いかなる時に活用するべきか?活用するにはどうすれば良いのか、しっかりと皆様にお伝えできるようにしたいと思います。

どうか、今後の更新にご期待ください!

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ABOUTこの記事をかいた人

86年生まれ、ギリギリ「ゆとりない世代」です(人-ω-) ブラック企業10社、ホワイト企業4社を渡り歩いてきた末、そのキャリアを活かし「転職アドバイザー」としてカウンセリングを行っています。 また、経営者への雇用アドバイスも行っており、労働者と経営者、双方にとって利益のある「働き方」を研究しています。尊敬するビジネスパースンは「ジェイソン・デイヴィッド・ダニエルソン氏」